『転職2.0』要約 方法論に落とし込まれているので,周りに差をつけることができる

就職/転職活動に役立つ本

転職2.0 日本人のキャリアの新・ルール』は,米国の人材系企業・LinkedIn(リンクトイン)の日本代表である村上臣(むらかみ・しん)さんによる初のビジネス書です。

「転職」とは”トレードオフ”なもの(何かを得ると、別の何かを失う)ではなく,”望み通りのキャリア”を手にすることができるものであることがわかります。

我慢しながら働いている人におすすめ

本書は,我慢しながら働いている人におすすめです。

転職だけでなく,仕事そのものについても,やりがい,年収,人間関係,ワークライフバランス,会社の将来性,働く環境など,何かを得ると何かを失うといったトレードオフのような価値観を持っている人には,「こうすればよかったんだ」がわかります。

といっても,「私には強みも実績もない」と思っている人も多いでしょう。本書では,それは「ないのではなく,自分の強みや実績を明確にするための方法を知らなかっただけ」といいます。その具体的な方法論についても落とし込んでいるので,安心しましょう。

『転職2.0』の目次

本書の構成は,以下の通りです。

  • 第1章:望み通りのキャリアを手にする「転職2.0」とは
  • 第2章:自己を知る「情報収集」から「タグ付け発信」へ①
  • 第3章:自己を高める「情報収集」から「タグ付け発信」へ②
  • 第4章:業界を見極める「スキル思考」から「ポジション思考へ」
  • 第5章:会社を見極める 仕事は「会社ではなく「シナジー」で選ぶ
  • 第6章:広くゆるいつながりをつくる 「人脈づくり」から「ネットワークづくり」へ
  • 第7章:転職を考えることは人生を考えること

まず,1章では「転職2.0」とはどのようなものかについて語られます。そして,2章以降では,転職2.0(転職を「手段」とする考え方)を実現するためのそれぞれの方法論が解説されます。

巻末の「タグ分類表」

巻末には,自己を知り,自己を高めるときに使うタグ分類表が掲載されています。

  1. ポジションに紐づくタグ
  2. スキルに紐づくタグ
  3. 業種に紐づくタグ
  4. 経験に紐づくタグ
  5. コンピテンシーに紐づくタグ

コンピテンシー(competency):高い業績につながる行動特性

これらを使って自己のタグを明確にし,さらにタグ同士を掛け合わせることで,自分の「希少価値=市場価値」を把握して,高めることができるようになります。

転職は自分の市場価値を高める「手段」

転職2.0とは

本書では,転職は自分の市場価値を高める「手段」と考えます。

人々が「会社ありき」で働いていた時代には,転職における最大の関心事は「いい会社に転職できるかどうか」でした。大事なのは1回の転職で成功することであり,幸せな人生を送る上で,転職は目的化していました。

しかし,今は人生100年時代であり,人の労働寿命は着実に延びています。

これまで会社員は就職してから約40年で定年を迎えていましたが,今後はもしかすると40年が折り返し地点になるかもしれません。20歳から働き始め,キャリアの途中で大学院などで学び直したりしながら,80年近く働き続ける世界が当たり前になる可能性も指摘されています。

このような時代の中で,転職は今まで以上にごく当たり前のものになるといいます。私たちは転職を自分の市場価値を最大化する手段とするため,その「手段」を学んでいく必要があるのです。

自己を知り,自己を高め,会社を知る

転職には方法論がある

「転職を手段にする」といっても,自分は何が強いかわからないという人も多いと思います。

しかし,安心してください。断言しますが,ないのではなく,自分の強みや実績を明確にするための方法を知らなかっただけです。転職2.0の最大の特徴は,何より「方法論」に落とし込んでいる点にあります。しかも,その多くが誰でもすぐできるけど日本人の99%はやっていないもの。つまり,やるだけで読者の皆さんは周りに差をつけることができるのです。

本書では,2章以降で,これらの具体的な方法について学んでいきます。

タグ付けフレームワーク

第2章では,自分の市場価値を知る方法として,「分解」「解放」の2つの方法が紹介されます。

  • 分解:自分で行うタグ付け
  • 解放:外部の視点から構築する方法

前者は,自分はどんなことをできるのかタグ付け(巻末にタグ分類表があります)します。後者は,他己紹介や市場,転職エージェントなどからフィードバックをもらいます。

転職エージェントのキャリアコンサルタントなどと面会する時間を作って,とにかく話をしてみるのも有益です。外部の視点から,自分のタグを評価してもらうのです。

自分を株式会社と見立てたとき,職務経歴書は有価証券報告書,キャリアコンサルタントはIRのようなものです。だからこそ,転職を考えていなくてもカウンセリングとしてキャリアコンサルタントに会ってみることはとても重要なのです。

また,第2章で自己を知ったあとは,第3章で自己を高める方法が紹介されます。言い換えると,第2章では自分の現状を知ります。そして,第3章では,現状にプラスして,どのようなタグ(スキル)をかけ合わせるか,もしくは足りないタグがあるのならどうやって手に入れるかを学びます。

こうして,自己を知り,今後自分がやるべきことがわかった上で,業界(第4章)→会社(第5章)を見極めるフェーズに入ります(構成がわかりやすいです)。

著者について

『転職2.0』の著者は,米国・人材系ビジネス企業・LinkedIn(リンクトイン)の日本代表である村上臣(むらかみ・しん)さんです。国内外の雇用事情に精通した「キャリアのプロ」として,NewsPicksアカデミア講師を務めるなど,転職や働き方について発信しています。

まとめ

本書は,会社に勤めている方が,これからの転職を考える上で読んでおきたい一冊です。本書を読んだら,さっそく自分が現時点でできることを知り,次に目指すものを見つけていきましょう。

今すぐ転職を考えている方も,漠然と将来自分がどんな仕事をしていくのか考えている方も,あなたの転職活動が成功するのを応援しています。

書名 転職2.0 日本人のキャリアの新・ルール
著者 村上 臣
出版社 SBクリエイティブ

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