みなし残業制度とは? メリット・デメリットを踏まえて解説!

就職/転職活動コラム
(※当サイトはアフィリエイトリンクを含みます)

あけましておめでとうございます。昨年も大変お世話になりました。本年もみなさまにとって良い情報を届けられるように取り組みますので,何卒よろしくお願いします。

今回は,求人でよく見る「みなし残業制」について解説します。残業代の支払い方も企業によってさまざまです。ただ,みなし残業については,仕組みをよく理解できていないという人も多いのではないでしょうか。この記事では,みなし残業の仕組みやメリット・デメリットや注意すべきポイントを解説します。

みなし残業(固定時間労働制)とは?

みなし残業とは,実際の労働時間にかかわらず毎月一定時間の残業をしているとして,固定の残業代(みなし残業代)を支払うことを指します。あらかじめ含まれている残業時間を超えて労働した場合には,企業側は別途,割増賃金を支払う義務があります。

ときどき,「みなし残業が適用されていると残業代を申告できない」と誤解されていますが,みなし残業の場合は,みなし残業時間を超えて残業した分の賃金が支給されることを覚えておきましょう。

みなし残業のメリット・デメリット

メリット

  • 想定残業時間より早く仕事を終えても,みなし残業代がそのままもらえる
  • 毎月安定した賃金がもらえる

デメリット

  • 想定残業時間に達するまでは残業代は増えない
  • 残業が一定時間あることが想定されている可能性が高い

企業がみなし残業制度を導入する理由としては,人件費が安定することで将来の見通しが立てやすくなることが挙げられます。固定残業代の設計次第では,給与計算の担当部署にとっても毎月の給与計算業務が楽になり,ミスの減少につながるでしょう。また,みなし残業の場合は残業の有無によって賃金の変動がないことから,早く仕事を終わらせようという意識が生まれ,従業員の生産性向上も期待できます。

労働者側にとってのメリットとしては,効率良く仕事をすればするほど得をする制度であることです。みなし残業では,労働者が実際に働いたかどうかにかかわらず,あらかじめ一定時間の残業時間を見込んでみなし残業代が支払われるため,実際の残業時間が少なくても一定の残業代をもらうことができます。

残業の増減によって毎月の給与額が大きく変動することもあります。しかし,あらかじめ一定時間分の残業代の支払いが約束されているため,残業代による月収増が期待できなかったり,そもそも残業が一定時間あることが想定されている企業で導入されている可能性が高かったりすることに注意が必要です。

みなし残業は得な制度なのか?

結論としては,みなし残業時間に対して実際の残業時間が少なければ得といえるでしょう。あらかじめ想定されている残業時間よりも短い時間で業務を終えることができれば,時間当たりの賃金が高くなります。そのため,みなし残業制度の従業員にとってのメリットを十分に活かすには,効率良く働くことがポイントです。

ただし,たとえ実際の残業時間がみなし残業時間を超えてしまっても,超過分の賃金は別途支払われるため,従業員にとって金銭的に不利になることはありません。

まとめ

今回はみなし残業についてまとめました。みなし残業は,正しく運用すれば企業と従業員の双方にメリットが生まれる制度です。昨今は適切に使われている企業がほとんどですが,転職先が適切に運用されているかどうかについては,あらかじめ確認するようにしましょう。

稗田直史

稗田直史

USE COMPANY LLC代表。現在はさまざまな企業の採用支援業務に従事しており,年間200名以上の面接を実施しています。 仕事の心構えとして「相手のためになる提案をすること」を大切にしています。 安っぽく感じてしまうかもしれませんが、誤魔化しは排除し、本質的に良くなる道をつくっていければと考えています。 趣味はランニングです!

特集記事

TOP