キャリアシードは無期雇用派遣サービスです。
あなたが20代半ばくらいで「無期雇用派遣」としての働き方を選ぶなら良いでしょう。
しかし,もしあなたが新卒のカードを持っているなら,わざわざ登録型派遣(一般派遣)よりは安定しているものの正社員より不安定な無期雇用派遣を選ぶメリットはほとんどありません。
「自分はどんな仕事が向いているかわからない」という方も,新卒向け就職エージェントを使えば自分に合った働き方が見つかります。
今回は,新卒の方が正社員就職をするときに知っておきたいこと,あなたの就職活動を支えてくれる就職支援サービスについて徹底解説します。
目次
公的サービスと民間サービス
就職支援サービスには「公的」と「民間」によるものがあります。
公的サービス:ハローワークなど
公的な就職支援サービスには厚生労働省が設置する「ハローワーク」(公共職業安定所)や各都道府県が設置する「ジョブカフェ」(若年者のためのワンストップサービスセンター)があります。
どちらも求人検索や各種セミナーが受けられるものの,キャリアカウンセリング,書類添削,面接対策といった個別のサービス部分がどうしても弱くなってしまうのが難点です。
また,ハローワークは採用する企業側も無料で利用できるため,いわゆるブラック企業の求人が多くなりやすいデメリットもあります(ジョブカフェの求人データベースはハローワークと共通です)。
公的と民間のサービスレベルの比較をたとえると,公立と私立の学校,公共スポーツセンターと民間企業が運営するフィットネスジムの設備などを比較するとわかりやすいと思います。
民間サービス:就職エージェントなど
民間の就職支援サービス(就職エージェントなど)には次の特徴があります。
- キャリアカウンセリングが丁寧
- 求人の質が高い
- 書類添削や面接対策などのサービスが充実している
就職エージェントは,個別のキャリアカウンセリング充実しています。
また,就職エージェントの求人は質が高いのも特徴にあげられます。
さらに,採用面接の日時,給与交渉などのやりとりもエージェントがあなたの代わりに行ってくれます。つまり,就職活動のすべてをサポートしてもらうことが可能なのです。
民間の就職支援サービスを無料で利用できる理由
ここまでサービスが充実していると「なぜ無料で利用できるのか?」と疑問に思う方もいるかもしれません。たしかに無料だと不安になってしまいますよね。
就職エージェントなどの人材紹介会社は,求職者を企業に紹介すると「紹介料」という形で企業から報酬をもらいます。そのため,求職者(あなた)からお金をもらう必要がないのです。
「お金を払ってでも人材がほしい」という企業は人材を大切にする傾向があるため,就職エージェントを使った就職活動では,必然的にブラック企業が排除されやすくなります。
民間→公的の順番に使うのがオススメ
就職支援サービスを利用するときは,
- まずは民間の就職支援サービスを利用する
- 利用できなかったときは公的の就職支援サービスを利用する
この順番で利用すると,あなたにとってより良い求人に出会えるでしょう。
民間の就職支援サービスの選び方
新卒向け就職支援サービスは5つのタイプがある
民間の就職支援サービスには大きく5つのタイプがあります。
就職サイト
就職活動をしたことがある方なら,一度は「リクナビ」や「マイナビ」などの就職サイトを見たことがあると思います。多くの公開求人が掲載されており,自分の希望する条件を絞って検索し,自分で応募します(「就活ナビ」「ナビサイト」と呼ばれることもあります)。
基本的には自分で求人を見つけて,その企業に合った対策をします。ただ,何からはじめればいいかわからない,自分に合っている仕事がわからない方の場合,苦戦する感じは否めません。
就職サイトの主なサービス:リクナビ,マイナビなど
就職エージェント型
就職エージェント型は,サービスサイトから登録後,キャリアアドバイザー(「リクルーター」などの呼び方もあります)のカウンセリングを受け,自分に合った求人を紹介してもらいます。
その後は,書類添削や面接対策,日程調整などのサポートが受けられます。就職エージェントを運営する人材紹介会社は,企業がどんな人材を欲しがっているか,どんな社風なのかといった情報を豊富に持っているため,ミスマッチすることなく選考が受けられるのがメリットです。
一方,就職サイトと異なり対面やオンラインでカウンセリングを受ける必要があるという手間はかかります。反対に言うとこれだけ乗り越えれば使う価値は十分あると言えるでしょう。
就職エージェント型の主なサービス:キャリアチケット,JobSpringなど
逆求人型(スカウト型)
逆求人型は,プロフィールを登録すると企業からスカウトや選考パスが受けられるのがメリットです。スカウト後は,企業説明会に参加したり面接をして就職活動を進めます。
ただ,「スカウトしてもこの人材が欲しい」ということは,それだけあなたに学歴やスキルが求められるということです。そのため,比較的高い学歴やスキルを求められる点がデメリットになります。
逆求人型の主なサービス:キミスカ,ニクリーチなど
イベント/セミナー型
イベント/セミナー型は,イベントに参加すると,一度に複数の企業とマッチングできたり,「書類選考なし」「一次面接なし」などの特権が受けられます。
実際はイベント/セミナーを専門にしているサービスは多くなく,たとえば新卒向け就職支援サービスでトップの人気を誇る「MeetsCompany」もイベントも開催していますが,イベント後はエージェントによる就活サポートも受けられるようになっています。
イベント/セミナー型の主なサービス:MeetsCompany,サポーターズなど
OB/OG訪問型
OB/OG訪問型は,同じ大学を出た先輩が「企業」でどのように働いているか話を聞くことができます。自分と近い人がどのようにキャリアを進めていくかがわかりやすいのがメリットです。
しかし,最近はOB/OG訪問サービスを悪用した事件が社会問題化されてきました。特に女性の場合,OB/OG訪問サービスを利用の際は十分な注意が必要です。
OB/OG訪問型の主なサービス:ビズリーチ・キャンパス,VISITS OBなど
就職エージェントは対象ごとに異なる
一口に就職エージェントと言っても,対象はさまざまです。
ここではわかりやすく人材業界最大手のリクルートのブランドで解説します。
- 新卒向け:リクナビ就職エージェント
- 若年層向け:就職Shop
- 一般転職向け:リクルートエージェント
- ハイクラス向け:リクルートダイレクトスカウト
就職エージェントというと「一般転職向け」のサービス(リクルートエージェント,dodaなど)を思い浮かべる方が多いと思いますが,これらのサービスはすでにその職種のキャリアを持っていて,「次のステップとして転職したい」という方向けです。
新卒など職歴がない方は利用できません。正確には,登録はできますがカウンセリングを受けても求人を紹介してもらえる可能性は限りなく低くなります。
新卒の方が使うべきは「新卒向け就職エージェント」
新卒など職歴がない方が利用すべきは「新卒向け就職エージェント」です(MeetsCompany,キャリアチケット,JobSpringなど)。
これらのサービスは,新卒の人材紹介に特化しています。
新卒向け就職エージェントで扱う求人は,誰もが知っている知名度が高い大企業から,成長スピードがありひとりあたりの決裁権が大きいベンチャー企業までさまざまです。
ひとつ知っておきたいのは新卒が人生のすべてではないということです。たしかに新卒時の会社選びは重要ですが,この先,たとえつまづいてしまったとしてもそこで人生が終わるわけではありません。
新卒の就職活動を全力で進めつつ,もしレールから外れるときがあってもそのときやり直せばいいのです。肩の力を入れすぎず,就職活動に臨みましょう。
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