転職をすると,賞与(ボーナス)が初年度や半期分は満額もらえないことも多いですよね。支給金額を見て落ち込んだ方も多いのではないでしょうか。そこで,今回は「転職1年目の方はいつから満額支給されるのか」について解説したいと思います。
就業規則を確認しよう
実は,企業が賞与を従業員に払わなければいけないというような法律はありません。つまり,各企業がそれぞれ給与制度を設定しているということです。そうすると,「就業規則で決めても,いざとなれば賞与を支払わないこともできるのか?」という疑問をもつ方がいるかもしれません。
しかし,就業規則や雇用契約書などに「賞与支給」を明記した場合は,企業側に支払い義務が生じます。そのため,自分の入社する会社は賞与があるのか,支払い回数や時期,評価期間はどのようになっているのかについては確認しておくようにしましょう。
入社前にボーナスの額面を確認することはできるのか?
「就業規則を確認しよう!」と言われても,入社前に就業規則について質問するのは抵抗があったり,詳細な説明をしてくれる企業も少ないと思います。選考段階で就業規則を確認したい場合,求人情報や求人サイトなどを見てみましょう。賞与について「前年実績◯か月分」などと記載されていることがあります。中途採用ページに記載がない場合,新卒採用ページを見ればわかることもあります。
ただし,一口に「◯か月分」といっても「基本給の月額」か,手当なども含めた「総支給の月額」かで金額が大きく変わってきます。求人情報に金額例まで記載されていればわかりやすいのですが,記載されていない場合もあります。
年収は,働く上で重要なものになるので,入社後のミスマッチとならないように確認しましょう。極端な例をあげると,たとえ「1万円」であっても「賞与あり」と書けますので,注意が必要です。
転職後,賞与を「満額」でもらえるのはいつから?
転職先企業に入社後,賞与はいつから支給されるのか,満額なのか,満額でないのならいつから満額になるのかは知りたいですよね。それは,「企業の賞与規定」と「入社のタイミング」によって左右されます。賞与規定は企業によって異なりますが,以下が一般的なモデルになります。
一般的な賞与規定
- 原則として年2回。会社の業績と個人の成績を勘案して支給する
- 夏季賞与:6月支給(計算対象期間:前年10月1日~3月31日)
- 冬季賞与:12月支給(計算対象期間:4月1日~9月30日)
※賞与額を決定する際の評価指標:資格等級,役職,対象期間内の成績,対象期間内の出勤率など
この規定を踏まえると,賞与支給の有無と支給額は,「計算対象期間に在籍していたかどうか」で変わってくることがわかります。たとえば,上記規定の企業に4月1日に入社した場合,最初に迎えるボーナス支給日は6月です。計算対象期間である前年10月〜3月には在籍していないため支給されません。
このように,賞与は「企業の賞与規定」と「入社のタイミング」によって左右されることなので,事前に具体的に質問をして解消するようにしましょう。
まとめ
今回は賞与について解説してきました。「賞与ありだから助かる!」と思っていても,入社企業の基準を知らないと,思わぬ落とし穴にはまることもあります。入社してしまうと簡単に転職できなくなってしまうので,必ず確認をしておくようにしましょう。